注文住宅にて屋上に庭を改築しようとする場合、どのような工事を必要とするかをお話しようと思います。

まず、一番重要視されるのは、屋上で庭スペースをつくる際に発生する「重量の増加」が挙げられており、木造建築ですと庭を屋上につくった際の重量に耐えるだけの柱を必要とします。

植栽を植えたいと思っている方は、その規模にもよりますが土の重さや植栽の重さも検討しましょう。特に木は日々育つものですので、その品種がどのくらい大きくなるのかも把握しておいた方が良いでしょう。

木造においては、従来の定番であった瓦屋根を廃止することで軽くすることができます。瓦屋根の重さはおおよそ20坪当たり4トン程もありますので、瓦屋根にしないことで重さを減らすことができるというわけです。

例えば屋根を最も軽いとされている「ガルバリウム」に変更することで、屋根の総重量を約1トン程度落とすことが可能です。

特に注文住宅の場合、屋根の素材を自由に変更することが出来るので屋根の重量は軽くしたうえで防水処理をきちんと施せば屋上で平らな土地を造り庭とすることが可能です。

ただし、注意点を上げておきますと、屋上に庭を設ける場合、排水機能がきちんと機能することが重要です。これは何故かと言いますと大雨が降った場合、排水処理が追いつかないという事態が発生してしまうからです。屋上は浸水する上庭として土を盛った場合、その土が原因で排水処理機能を塞いでしまうことがあるので注意が必要です。

近年、温暖化によるゲリラ豪雨も増えているため、排水処理機能に余裕を持たすことが望ましいです。日ごろから排水を処理する排水口が詰まっていないかどうかを確認する義務が、屋上に庭を造った住宅には必要とされるでしょう。

また、コンクリートで構成された鉄筋や鉄骨タイプの住居の場合も同様に、排水処理機能がきちんと機能していなかった場合、コンクリートを浸食する結果となってしまいます。

これらの事態は住居自体の耐久性を大きく低下させることになるので、コンクリート式の注文住宅を作り上げる場合も、屋上に庭を設ける場合も、排水処理機能に余裕を持たせ、排水溝などが詰まっていないかを日ごろから確認をすることが重要となります。

以上のことをきちんと把握し、決まりを守れば、住宅の屋上に庭をつくり屋上で作物を育て上げることも十分可能です。

屋上に庭をつくる上で絶対にしてはいけないことは、柱の耐久性を超えた量の土を屋上に盛ることと、これも多いのですが屋根から庭側に水が伝うような構造をしてはいけないことです。

屋根から水が屋上の庭に伝った場合、土壌が崩れ排水機能を停止させる可能性があるため、絶対に屋根から庭へと水が浸入しないよう屋根に雨どいを取り付ける必要性があるのです。

屋上で楽しむ庭園は毎日の暮らしを豊かにしてくれると思います。そんな暮らしをするためにも、重要な部分はしっかりと検討しあなたにとって最高の注文住宅の計画を立てましょう

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